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【Hot Topics】工場緑化への学び 〜製造業の未来を彩る緑地戦略〜

  • 執筆者の写真: H.Nakamura
    H.Nakamura
  • 8月1日
  • 読了時間: 4分

愛知県三河地方の基盤産業となっている製造業を支える工場施設。

今回は、「工場緑化」をテーマに、法律面から最新のトレンド、実際の事例までを分かりやすくご紹介します。


企業のサステナビリティやESG対応が注目される中、私たちのurTREEにも工場緑化に関するご相談をいただくようになっています。


この機会に、あらためて法律から最新トレンドまで学びの機会をつくりたいと思います。



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工場緑化とは?


工場緑化とは、工場の敷地内に緑地や樹木を配置し、自然との共生や周辺環境への配慮を図る取り組みです。緑化によって、以下のような効果が期待されます。


  • 景観の向上・地域社会への配慮

  • 工場内の温度上昇抑制(ヒートアイランド対策)

  • 作業環境の快適性向上・従業員のメンタルケア

  • 雨水の浸透・排水緩和による防災効果

  • CO₂吸収による環境負荷軽減

    など


さらに、日本ではこれらの緑化を法律に基づき義務づけられている場合があります。



法律で定められている「工場緑地」|工場立地法の基礎知識


◉ 工場立地法とは?

工場立地法(正式名称:工場立地に関する法律)は、工場などの製造業施設の立地に関して、周辺環境との調和を図るために制定された法律です。


  • 敷地面積9,000㎡以上または建築面積3,000㎡以上の工場(業種によって異なる)が対象



◉ 緑地・環境施設の設置義務

工場立地法では、工場を新設・変更する際に、一定割合の緑地や環境施設を設置することが求められます。


  • 緑地率:敷地面積の20%以上(原則)

  • 環境施設率(緑地含む):敷地面積の25%以上(原則)

※「環境施設」とは、緑地に加え、空地・池・築山・遊歩道など、周囲の環境との調和を図る施設のことです。


自治体ごとに基準が異なる場合もあり、計画時には地域の条例や指導要綱の確認が不可欠です。



最近のトレンド:機能性 × 景観性 × ESG


1. 脱炭素・SDGs対応としての緑地活用

緑地の設置が「CO₂削減活動」の一環とされ、環境経営のKPIとして評価される企業も増加。植樹による炭素吸収量を明示したり、ESGレポートに緑化情報を記載する例もあります。


2. スマートグリーン:IoT+緑化

樹木の健康状態や土壌水分をセンサーで監視し、適切なメンテナンスを行う「スマート緑化」が注目されています。維持管理の省力化や、効果の「見える化」が期待されます。


3. ウェルビーイング重視の空間設計

工場内の休憩スペースや歩道沿いの緑化が進み、従業員の快適性や生産性向上にも寄与。「働きやすい工場」のブランディングの一環として導入する企業も増加中です。



工場緑化の好事例

◉ 事例1:トヨタ自動車(愛知県)

「プリウス」を生産する堤工場の敷地内にビオトープを整備し、生態系の保全と従業員のリフレッシュ空間を両立。

地域の自然と調和する工場として、地域住民との連携イベントも開催。



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造園事業者/樹木医がお手伝いできること


  • 緑地計画の立案(法令対応含む)

  • 地域特性に合わせた植栽設計

  • 維持管理・剪定・リノベーション

  • 環境認証(エコアクション21など)取得支援

など


「工場緑化=コスト」ではありません。経営資源としての緑地を、共に創るサポートを提供する。


工場緑化は、単なる景観整備ではなく、法的義務・地域との共生・企業価値向上という多面的な役割を担う重要な取り組みです。


これからの工場は、“緑”で選ばれる時代になるかもしれません。





urTREE​では地域事業者と密接に連携して、庭木サービスを運営しています。


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現在はβ(ベータ)版として愛知県三河地方に限定して運営しておりますが、ノウハウの蓄積が進みましたら随時サービス対応エリアを拡大していくつもりでおります。



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