top of page

【Hot Topics】増える庭→駐車場へのリフォーム

  • 執筆者の写真: H.Nakamura
    H.Nakamura
  • 9月2日
  • 読了時間: 6分

更新日:10月6日


「庭の手入れが大変になってきた」

「車をもう1台停めたい」


そんな声を、愛知県内のお客様から多くいただくようになりました。近年は古い庭を解体し、駐車スペースへと生まれ変わらせるケースが増えています。


本日のコラムでは、その最新トレンドと具体的な工事の流れをわかりやすく解説します。


みなさまの庭じまいの参考になると幸いです。



ree



※記事内の数値や制度は自治体で差があります。最終判断は管轄窓口での確認を前提にしてください



いま、なぜ“庭を駐車場へ”が増えているのか


日本の自動車保有台数は8,352万台(2024年3月末)で過去最高。うち乗用車は6,393万台と高水準です。複数台保有や軽の増加が続き、敷地内駐車ニーズは強い状態が続いています。


#「庭じまい」=庭の縮小・撤去の言及が増加

高齢化による維持管理負担の増加から、メディア・自治体でも「庭じまい」という言葉が紹介され、庭木や石を整理・撤去する動きが話題に。読売新聞生活部の解説ページでも、庭木剪定や庭の見直しの文脈で取り上げられています。


#駐車スペース関連の製品・外構ニーズが活発

YKK APなど大手が駐車スペース関連の新製品(耐風圧性や施工性を高めたカーポート等)を相次ぎ投入。2024年以降の新製品発表や販売強化は、実需の強さを反映しています。


#費用相場が明確化し、意思決定しやすい

外構の土間コンやアスファルトの単価目安が公開され、比較検討しやすい状況。たとえば土間コンクリートは1㎡あたり概ね8,000〜12,000円、アスファルトは1㎡あたり約3,000〜8,000円が目安とされています(条件で変動)。



上記の背景が重なり、「手入れが重い庭を縮小・撤去→駐車・アプローチを拡張」という意思決定が現場で目に見えるトレンドになっています。




庭を解体して駐車場に:標準プロセス(実務の流れ)


① 現地調査・基本計画

  • 台数・車種・進入経路・勾配・排水方針・既存インフラ(雨水桝・汚水桝・立水栓・メーター)を確認

  • 仕様検討:土間コンクリート/アスファルト/透水性舗装/砂利+固化材 等

  • 勾配は一般に1〜2%で計画(雨水滞留防止)


② 既存庭の解体・撤去

  • 庭木伐採・根株抜根・庭石/飛石/景石の搬出、植栽土の入替え

  • 廃棄物は性状により「産業廃棄物(がれき類・木くず 等)」等で適正処理(元請が排出事業者)。石材や土砂の扱いは区分に注意


③ 乗入れ計画(歩道の切下げが必要なら)

  • 公道への車庫出入口新設・拡幅は、道路管理者の許可が必要(道路法24条)。申請~占用・工事は自治体指定業者で行うのが一般的


④ 排水計画と届出

  • 雨水の処理方針を決定(敷地内浸透・側溝放流・宅内雨水桝接続など)。側溝接続は事前協議が必須の自治体あり。


※排水設備工事(桝の移設・新設等)は、自治体の「排水設備計画確認(届出)」が必要(指定工事店経由)。東京・横浜等でも手続きが明記。


⑤ 路盤・舗装施工

  • 路盤:砕石を十分に転圧(一般にC-40等)

  • 土間コンクリート厚:軽なら100mm程度、普通車以上は120mm+メッシュを推奨する運用例が多数

  • 目地(伸縮・化粧)や割付、養生(5〜7日目安)も品質の要


⑥ 付帯工(門塀・ポール・カーポート・EVコンセント等)

  • カーポート等の屋根は「建築物」に当たり、規模・地域により建築確認が必要な場合あり(多くの自治体で10㎡超が確認申請の目安)


⑦ 完了確認・引渡し

  • 排水設備工事は完了届・検査、占用工(歩道切下げ)は完了報告。写真・図面の保管




事前に確認したい“許認可・条例”チェックリスト


  • 道路管理者への乗入れ(歩道切下げ)許可:新設・拡幅時に必須


  • 排水設備計画の届出:雨水・汚水の桝移設や新設、放流方法変更で必要(指定工事店経由)


  • 雨水の側溝接続 事前協議:自治体により義務


  • カーポート等の建築確認:10㎡超や防火地域等は確認申請対象


  • 開発許可の不要性確認:通常の個人宅規模は対象外だが、面積が大きい造成は都市計画法の「開発行為」該当に注意


  • 保存樹木・景観条例:指定樹木の伐採は届出・許可が必要な場合あり


  • 廃棄物の適正処理:コンクリートがら・木くず等は産業廃棄物として適正に処理(元請が排出事業者)




実際の費用・日数の目安(普通車2台想定)


工程

費用目安

日数目安

解体・撤去

土木(庭木・庭石含む):総額30〜50万円想定

2〜3日

掘削・整地

500〜1,000円/㎡(駐車場20〜30㎡程度)

1〜2日

擁壁・土留め(必要な場合)

数十万円~100万円超

2〜3日追加

舗装(コンクリート)

約10,000円/㎡ × 20〜30㎡ → 200〜300万円

2〜3日+養生3〜7日

外構仕上げ(ブロック・フェンス)

数十万円〜

1〜2日

合計

約130〜200万円

約10〜15日程度

※仕様や敷地条件により上下します



よくある相談と回答


Q. 庭石や灯籠はどう処分?

A. 産業廃棄物または一般廃棄物の扱いがケースで異なります。解体に伴うコンクリート・石材は「がれき類」扱いが基本。サイズや発生状況で区分が変わるため、産廃許可業者経由で適正処理を。



Q. 雨水は道路側溝に流せばOK?

A. 自治体により事前協議・許可が必要。浸透桝の併用や放流量の制限がある地域も。


Q. カーポートは申請が要る?

A. 小規模でも建築物扱い。多くの自治体で10㎡超は確認申請が必要。防火地域等は規制が厳しくなります。




まとめ

ファクト:車保有の過去最高圏、庭じまいの露出増、駐車まわり製品の活発化、費用目安の可視化――これら「庭→駐車場」の追い風になっている。



成功のコツ:①乗入れ&排水の手続き先行、②路盤・厚み・配筋・勾配を明記した見積、③廃棄物の適正処理と条例チェックなどが挙げられる。





若い頃は、年数回の庭木の手入れも休日の息抜きがてら楽しく対処されていたが、高齢になるにつれて、とても難儀な作業になってきた。また、なんとか頑張って対処してきたが、ついに脚立から落ちて骨折してしまい庭木の維持を諦めた。等のご相談を多くいただきます。


ギリギリまで頑張ってご自身で対処するというのも素晴らしいことではありますが、怪我してしまっては取り返しがつきません。


お庭の管理に難儀さを感じたら、「庭の終活」を早めにご検討いただけると良いと思います。



取り壊し/リノベーション費用は、実際にお庭を拝見し、お客様の要望を詳しくヒアリングさせてもらった上でお見積りいたします。


引き継ぐ庭木もその際にご相談ください。

庭(庭木)の状況から専門的な視点で移植の判断を行います。


愛知県三河地方のお客様は、無料でお見積りを承っております。

まずはお気軽にご相談ください。



βサービス対象エリア:

◎ 三河地方(西三河)

■岡崎市 ■碧南市 ■刈谷市 ■豊田市 ■安城市 ■西尾市 ■知立市 ■高浜市 ■みよし市 ■幸田町


○ 三河地方(東三河)

■豊橋市 ■豊川市 ■蒲郡市 ■新城市 ■田原市 ■設楽町 ■東栄町 ■豊根村

bottom of page